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2005.07.28

ロバ君(といっても愛川欽也ではありません)

KICX0705 「スペイン」と聞いて誰もがまず一番に思い浮かべるもの。
そう、どこまでも見渡せる一面の野っ原に鎮座まします
オスボルネ社の牛の看板ですよね(え? 違う?)

何のことやら分からんという人には、
とりあえず「ハモンハモン」のビデオを借りて見てもらうことにして、

分からん人は置いていきますよ、義務教育やないんやからね (C)大空テント

で、牛ですが、あれはマチスモ、つまり昔ながらの過剰な男らしさの象徴なのです。
そして、それに対抗するものとして、ロバがカタルーニャで盛り上がってるらしいのです。
で、それぞれ車にステッカーを貼ったりして主張しているうちに、
牛派がロバ派の車を壊したり、その逆のことがあったりしてるらしい。

でも、そんな政治的なこととは関係なく、キャラクターとして牛もロバもカワイイの。
なので、作者のエロイ君に会いに行きました。
ということで、ここからやっと日記の続きです。
(最近、どんどん枕が長くなっていくのねん)

6月20日 ルビーに行く

一応、日本にいる間に連絡を取っていたので、面会の予約を入れると、
「何時ごろに来るか電話をくれたら、駅まで迎えに行く」とのことだった。
空のコロコロバッグを引きずって、プラサ・カタルーニャへ。

昨日のうちに予習しておいたはずのカタルーニャ鉄道へ辿り着けない。
なぜだ?
どれかの地下道がつながっているのだが、案内がないのでどれか分からない。
レンフェ(国鉄みたいなもの)の駅構内をコロコロを引きずりながら、
私は狂ったようにグルグルと回っていた。

これでは埒が明かない。

しょうがないので、「レンフェじゃないことは知ってますが~」
ということを匂わせながら「ルビーに行きたいんですけど…」と言うと、
レンフェにもルビー駅ができたらしく、レンフェの切符を売りつけられる。

まぁ、着ければいいんですよ、と気を取り直し電車の時間を調べようとするが、
どこにも掲示されてないのでとりあえず、ホームに下りてみた。
時間は分かったが、ホームには公衆電話がない。
そう、なにごとも思うようにことが進まないのがスペインである。
1日1イベントと決めておいてよかった。
本当に私って偉い。

ルビーの駅に着いた。
周りには何もない。どんな田舎でも駅の周辺は多少栄えてるものである。
が、ハンパねえくらい何もない。
おやおや、穏やかじゃないね、どころか穏やか過ぎるのである。
そしてとどめを刺すように、駅の中に公衆電話がない。

駅に併設されているバルのお姉ちゃんに、公衆電話のありかを聞くと、
「ここには公衆電話はないのよ」と言われる。
が、カウンターに電話のようなものが見えたので、
「誰かご親切にも電話を使わせてくださるような方はいらっしゃらないかしら?」
ととっても丁寧に婉曲的な表現を使ってみたものの、
私の遠慮がちな小さな声が聞こえなかったか、あるいは貸したくなかったか、
「どこへ行きたいの?」
「○×通りです」
「聞いたことないわね。J、あんた○×通り知ってる?」
「俺、最近この辺に来たばっかりやもん」
みたいな会話が交わされ、その最近来たらしいバスの運転手さんと、
○×通りの場所を知ってる親切な太っちょに案内され、バスに乗り込んだのである。

そして着いた場所はなんと、カタルーニャ鉄道のルビー駅の前。
さすがにここは多少なりとも栄えていた。
そして、別のバスに乗り換えるためのバス停まで太っちょに案内してもらう。
「○×通りはこの道の突き当たりだから…」と説明を受けていると、
「ねえ、この時間帯は途中で曲がるから○×通りまで行かないわよ。
 手前で降りて、少し歩かなきゃね」

はぁ、そうですか。もう暑くてあんまり歩きたくないんですけど…。

と心の声を押し殺し、笑顔で感謝の言葉を述べる日本人がここにも1人。
ふと横を見ると、バス停のすぐそばに公衆電話があるではないか!
やった~っとばかりに駆け寄って(歩きたくなかったんちゃうんかい)
コインを入れたが、入れても、入れても戻ってくる。
ハハハ…ハァ、アタシってバカだ。
何でスペインの公衆電話が使えるなんて信じたんだろ。

電話をかけ終わった後で、急速にテレカの金額が引き落とされて0ペセタになったり、
実家につながらなかったのにもかかわらず、受話器を置いても返金されなくて、
「一体これは誰の貯金箱やねん」と激怒したりと、何度も煮え湯を飲まされてきたのに。
そう、何度も言うようにスペインでは物事は思うように進まない。

あきらめてバスに乗り、5ブロックほど炎天下を歩きました。
そして、やっとお目当ての一軒家風のアトリエの前に到着。

が、長くなりすぎたので感動の対面は次回に続きます。

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2005.07.23

キテます

KICX0698 実はワタクシ先日何十回目かの誕生日を迎えましたんですのよ。
で、以前からアノニマ用にプロジェクターが欲しかったんでございますけど、
やっぱり大型な出費でございましょ? ついつい先延ばしにしてましたの。
(↑だから、一体誰やねん)

で、誕生日だし思い切って買っちゃえと思ってビックカメラに行きました。
まあ、いろいろ店員さんとのやり取りもあり、レジに向かっていく途中、

カラン、カラ~ン
「おめでとうございま~~~~~す」
ってやってるわけです。

そういえば、今100人に1人キャッシュバックセールをやってたっけ。
でも、当たった所だし、しばらくは当たらないなと思って普通に買い物をしました。
そして、カードを出しているときに隣のレジに来た人が買い物をすると、

カラン、カラ~~ン
「おめでとうございま~~~~す」

えっ?

店員さんは「あとちょっとで惜しかったですね」と言ってたけど、
ちょい待ち、そっちのレジだったら当たってたんでねえの?

そして次の日、急ぎの仕事が入ったので映画を見てる場合ではないかもしれないけど、
頑張れば何とかなるような気もして、前売りを買っていた「ベアー・パパ」を観に行きました。
G-men10周年記念のトークショーがあり、その中で編集長が言いました。
「何人かの人にはプレゼントがあります。椅子の下を見てください」

「やった~、当たってる!」

と隣のタイ人カップルの片割れがなぜか日本語で喜びを表明。
くっそ~、我ら日本人をうらやましがらそうって魂胆だな。

ん~~、なんか幸運が私の横をすり抜けて行ってる気分。
が、それを無理やり脳内ポジティブ翻訳したところ、
金運が近づいてきていると言う結論に達しました。

一攫千金を狙うなら今かもしれん。
そう思ってサマージャンボを買いに行きました。
もし当たったら、この日誌で皆さんに発表しま… せんよ。もちろん。
急に身なりが派手になったり、10本の指全部に指輪をはめてたりしたら、
あ~、当たったんだな、と温かく黙って見守ってくださいね。

というわけで、またもや1ヶ月遅れのスペイン日記です。

と思ったけど、長くなりそうなので次回に。
ちょっと締切が続いていて焦り気味なのです。

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2005.07.12

ビバ! ブサイ子ちゃん (前回から続いてます)

20cm ワタクシこの数年間、ずっと思い続けていたことがあるのです。
アルモドバルは好きな監督のはずだけど、最近の作品を見る度に感じる心のすきま。

何かが足りない…

ギア・デル・オシオ(バルセロナ版「ぴあ」)をパラパラ見ながら気づきました。

そうや、ロシーがおらんからや!

初期のミューズであったカルメン・マウラとアルモドバルが喧嘩別れした後も、
決して主役にならなくとも、スクリーン上でスペインのアクを体現し続けたロシー。
あんたが出なくなってから、作品は洗練され、彼はマエストロへの道を歩み始めたよ。
そうか、私はそんなにロシーを見たかったのか、と早急すぎる結論を出して
「20cm」を見に行った。

だって、「ロシー・デ・パルマが今年一番すばらしいスペインのシーンに主演」
って見出しのついたレビューが載ってたんだよ。
とりあえずミュージカルであるということ、
監督が「靴に恋して」のラモン・サラサールという予備知識だけを入れ映画館へ猛ダッシュした。

なぜって、5時より前の回は割引があるということに気づいたから。
しかし、何なんでしょうね。旅先であっても「1円でも安く映画が見たい」というこの情熱は?
少ないお小遣いをやりくりして映画を見ていた、高校時代からの刷り込みでしょうか?

マドリードのグラン・ビア(と思われる、だって道よく知らんもん)で
繰り広げられる歌って踊っての冒頭のシーンで思った。

あれ? ロシー顔変わった?

何か違うぞ、という違和感を感じながら見続けること5分少々。
あ、もしかしてこの女優さん「靴に恋して」の知恵遅れの人では? と気づき、
そして主役はロシーではなく、彼女であることも分かり始めた。

主人公マリエッタは街娼をしながら貯金に励んでいた。
なぜなら、自分の脚の間にある20センチの物を切り取って早く女になりたいから…。

この映画を見ながら、すでに私はこう思っていた。

うわっ、これ映画祭でやりたい。そして自分で訳したい!
(まだ今年の映画祭も始まってないのに、来年のことかい。鬼に笑われるぞ)

参考までに件のレビューでリファレンスとして挙げているのは、
ボブ・フォッシーの「スイート・チャリティ」と「オール・ザット・ジャズ
ダンサー・イン・ザ・ダーク」、「8人の女たち」、「オール・アバウト・マイ・マザー」、
ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」、そしてマイケル・サーンの「マイラ」などなど。
しかし、私としては「マイ・プライベート・アイダホ」も付け加えたいところ。
だって、マリエッタはナルコレプシーの街娼なんだから。

はっきり言うと映画自体は、うまくまとまったPV集って感じなのです。
ただほかのミュージカル映画と少し違うのは、きらびやかな舞台でスポットライトを浴び、
歌い踊る主役のスターがブサイ子ちゃんだということ。
前作「靴に恋して」でも感じた、社会的弱者に対する監督の優しいまなざしはここでも健在です。
ずっと見ているうちにモニカ・セルベラが可愛く見えてくるから。

それにしても、モニカ・セルベラ、ロシー・デ・パルマ、ロラ・ドゥエニャス
(クレオパトラ風アイメークのせいで、すぐに彼女とは気づかなかった!)
彼女たちの活躍を見ると、スペイン映画界の懐の深さを感じます。

あと、他に見所としては、ハビエル・ママが京唄子のような存在感で特別出演。
ナイワ・ニムリがウサ耳つけた不思議ちゃん娼婦として妊婦姿を見せてます。

ところで、私はすぐにCD+DVDというサントラを購入したのですが、
家に帰って聞いてみるとCDに収録されている12曲中、8曲がDVDに収録されてました。
これって、お得なのか損してるのか…。

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2005.07.09

はっ! いかん、いかん

KICX0622気づいたら映画祭まであとわずか。
ひまわりの種を貪り食ってる場合じゃないよ、あたし。
今年のおすすめは「ミステリアス・スキン」ですかねぇ。
(だから、自分の宣伝をするのはやめれっちゅうの)
個人的に楽しみにしているのは「ベアー・パパ」です。

スペイン日記の続きです。

6月19日 ジュディに会う

今回の旅の大きな目的の一つが彼女に会うことだった。
アノニマを作って自分の好きな作品を扱うぞ! と決めたときに、
私の頭の中にあったのはなっちゃんのことと、ジュディのことだった。

しかし、私の滞在期間は6/18-29まで。
彼女が所用でバルセロナを離れるのが6/19-29。
会えるのは彼女が出発する19日の12時までの間だけ。
というわけで、こんな所でも私のギリギリガールっぷりが発揮された。
でも、いいの。いつもギリギリでも必ず達成するから。

彼女の作品は便宜上ジュエリーと呼ぶが、
実際は身につけられるアートといったところだろう。
犬なのか狼なのか、馬なのかロバなのか、
あるいは神話の中の架空の生き物なのか、
プリミティブな息遣いを持った動物が描かれているブローチやピアス。

普段アクセサリーをしない私ですら、
手元に置いておきたい」と思わずにいられない魅力がある。

ご所望の方は、アノニマに来られた際にお知らせください。
平行して専用のページも作りますのでしばしお待ちを…。

さて、スペインでは1日に用事は1つだけと決めていた。
いくら計画を立てても、思うとおりに行かないのが常。
そんなことで、無駄にイライラするのもバカらしい。
おかげで午前中で用事が終わってしまった。

よっしゃ、映画見るぞ~~~~ってことで続きは次回。

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2005.07.03

スペインフィーバー

KICX0619とうとう帰ってきてしまいました。
ということで、これから数日はちょっとした旅行記が続きます。

6月18日 出発する

出発前のあるレディースデーに「ミリオンダラー・ベイビー」を見に行こうと思った。
が、ふと飛行機の中で見れるかもしれないと思いとどまった。予感的中。
日系の便に乗るのが本当に久しぶりだったので忘れていたのだが、何と字幕版があるのね。
そうか、こういう仕事も可能性としてあるんだな~と思って見ていたのだが、

かなり残念な訳だった(←人に厳しく自分に甘い人の典型)

それにしても、ホワイトトラッシュとして生きるというのはどんな感じなのだろう?
日本の外で暮らしたことがある人なら、人種差別を受けた経験は多少なりともあると思う。
それが実際にどんな気分なのかは、私も少しは知っている。
だけど、同じ白人からもゴミとしてカテゴライズされてる白人の自分って想像できない。
というようなことを思いながら見た。

ビデオはそれ以外に「海を飛ぶ夢」もあったが、この2本を続けて見る人いるんだろうか…

というわけで、景気付けに「スパングリッシュ」を見る。

機内誌によると「ペネロペ・クルスにそっくりのパズ・ベガ云々」
あのな~、つっこむ場所が多すぎて何も言えんわ。
そっくりさんと言うのは主観の問題なので敢えて触れないことにするけど、
一応、「カルメン」など日本で主演作も公開されてる人の名前ぐらいちゃんと書け。
私はこうゆうヌルい仕事を見ると猛烈に腹が立つ。
ちょっと調べれば分かることなのに、それをしないってことにね。

映画は見る前に想像したとおりの映画だった。
実は前からずっと気になっていることがある。
アダム・サンドラーの人気は「実はイケメンなのに面白い人」と思われてるからなのか、
あるいは「ただ本当に面白い人」だからなのかということ。
この面白い人っていう表現もざっくりしすぎてますけど。

ジム・キャリーや星爺が「実はイケメンなのに面白い人」ということは明らかに分かる。
でも、アダムってどうなの? ねえ、どうなの?
ロマンチック・コメディへの出演率の高さから、そう見なされてるっぽい。
う~む、私には分からない。

食事中にもう10年以上前に、アパートをシェアしていた友人のことを思い出した。
ある日、彼女が「機内食ってマズくて吐き気がするよね?」と言ったので死ぬほど驚いたのだった。
というのも、その彼女はお湯を沸かす以外に料理がまったくできず、
茹でたスパゲティにガーリックソルトとチーズをかけた物を、
毎食(毎日ではなく毎食!)食べていたからだ。

死ぬほどびっくりしている私を見て彼女はこう言った。
「私だって美味しいものが好きなのよ。だけどしょうがないからアレを食べてるの」
いや、私だったらこれを機会に料理を習おうと思いますけど…。

そんなわけで、映画を見て、思い出に耽り、昼寝をしているうちにいつの間にか着いた。
写真は泊めてもらったおうち。

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